千利休生誕500年特別企画「利休賛」; 染付酒盃① 豊増一雄
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《解説》(豊増一雄「染付茶盌」の解説からの続き)だが、この話、利休が気に入らないから打ち割ったというのはいかにも乱暴な話だし、本歌を写真でみる限りでは、打ち割られたほどの大きな繕い痕もみあたらない。第一、気に入らない茶碗ならばなぜ利休は宗二から受けとったのか、辻褄の合わないことが少なくない。さらに、この茶碗、もともと茶碗としてつくられたのではなく、いかにも利休が好みそうな半筒形をしているから、かれが使ったといわれても違和感はない。何よりこの魅力的な「紀三井寺」という茶碗が現前と存在しているだけに、宗左の証言に唯々諾々として納得するには少々抵抗感が残る。実際のところはよほどの新しい発見がなければわからないだろうが、それはそれとして、こうも考えることができる。宗左の初めの引用文のなかで「今の人はこれを知りません」という指摘があるが、この背景には、利休好みだといって染付を重宝がる当時の風潮があったのではないか。染付を茶席で多用するようになったのは遠州からで、日常使いでも有田の磁器が世の中に普及して、陶器は古臭いやきものとして追いやられていった。陶器が中心だった侘び茶原理主義者であった宗左からすれば、ともすれば染付をありがたがる当時のそんな風潮を苦々しく思っていたのではないか。だから、真の侘びは染付にはないことを利休にかけて訴えようとした。(豊増一雄「染付酒盃」②の解説に続く)
※参考
「ぐい呑み考」
https://ameblo.jp/guinomikou/entry-12762487113.html
https://ameblo.jp/guinomikou/theme-10091662321.html
《作品情報》(寸法)w6.5㎝×h5.2㎝(いずれも最大値)、共箱付、新品
《販売期限》2022年11月30日迄
《お届け》御注文後に共箱を発注いたしますので、発送は三週間以降になります。
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